東洋医学における身体の見方

東洋医学における身体の見方
私たちは普段西洋医学に基づいて生活しているので、なかなか東洋医学(鍼灸医学)が理解できないと思います。
西洋医学と東洋医学では根本的に考え方が異なっているので、東洋医学(鍼灸医学)における身体の見方を理解する必要があります。
興味のある方は書籍などを読んでしっかりと確認してみてください。

(1)気・血・水(き・けつ・すい)

東洋医学(鍼灸医学)では身体の中を、気・血・水が巡っていると考え、それらの巡りが良くなくなると病気になると考えます。
その為、東洋医学においてはそれらの滞りや不足を整えていく事で病気の治療を行います。
気は目に見えないエネルギー、血は血液、水は体液と言ったところだと思います。
そして気の流れる経路を経絡といい、鍼灸治療では、この経絡にある経穴(けいけつ いわゆるツボのこと)を使用して治療を行います。

(2)五臓六腑(ごぞうろっぷ)

五臓六腑という言葉は聞いたことがあるかもしれませんが、意外と何が有るのか知られていません。
東洋医学では、主要な臓器を五臓六腑としています。ただし、臓は六臓になりますが・・・。

五臓(六臓)

名称備考・現在の解剖学で言うと
肝(かん)肝臓
心(しん)心臓
心包(しんぽう)心を包んでいるもの。解剖学上無し。
脾(ひ)胃の裏の平らな臓。今で言う膵臓。
肺(はい)
腎(じん)腎臓

六腑

名称備考・現在の解剖学で言うと
胆(たん)胆嚢
小腸(しょうちょう)小腸
三焦(さんしょう)消化吸収した気・水液の通路。実体は無い。
胃(い)
大腸(だいちょう)大腸
膀胱(ぼうこう)膀胱
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(3)経絡(けいらく)・経穴(けいけつ)

気の流れる通路を経絡と言い、主に正経(せいけい)と奇経(きけい)といわれるものがあります。経絡の上に経穴(けいけつ:いわゆるツボ)があります。
正経といわれるのが12種類、奇経といわれるのが8種類あり、実際に独自の経穴(けいけつ)をもっているのが、正経12と奇経2の14種類になります。一覧を以下に記します。
この経穴にお灸をすることで治療を行うのが鍼灸治療です。

名称よみがな種別独自の経穴数
手の太陰肺経てのたいいんはいけい正経11穴
手の陽明大腸経てのようめいだいちょうけい正経20穴
足の陽明胃経あしのようめいいけい正経45穴
足の太陰脾経あしのたいいんひけい正経21穴
手の少陰心経てのしょういんしんけい正経9穴
手の太陽小腸経てのたいようしょうちょうけい正経19穴
足の太陽膀胱経あしのたいようぼうこうけい正経67穴
足の少陰腎経あしのしょういんじんけい正経27穴
手の厥陰心包経てのけついんしんぽうけい正経9穴
手の少陽三焦経てのしょうようさんしょうけい正経23穴
足の少陽胆経あしのしょうようたんけい正経44穴
足の厥陰肝経あしのけついんかんけい正経14穴
督脈とくみゃく奇経28穴
任脈にんみゃく奇経24穴
陽蹻脈ようきょうみゃく奇経0
陰蹻脈脈いんきょうみゃく奇経0
衝脈しょうみゃく奇経0
陽維脈よういみゃく奇経0
陰維脈いんいみゃく奇経0
帯脈たいみゃく奇経0